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もしも家族の介護が必要になったら?今日からできる7つの準備と相談先ガイド【保存版】

もしも家族の介護が必要になったら?

今日からできる7つの準備と相談先ガイド【保存版】

「親の介護が必要かもしれない」
「急な入院から退院と言われたけれど、この先どうすればいいのか分からない」

介護のはじまりは、たいてい“ある日突然”やってきます。
そのとき多くの方が、情報も準備もないまま、不安と焦りの中で決断を迫られます。

この記事では、仙台市で訪問看護・居宅介護支援など在宅ケアを行う
株式会社Uchi care(うちケア訪問看護リハビリステーション)が、 うちケア+1

「もしも家族の介護が必要になったとき、何から始めればいいのか?」

を、できるだけ分かりやすく「7つのステップ」に分けてお伝えします。


目次

  1. まず「一人で抱え込まない」と決める
  2. 今の状態を書き出して整理する
  3. 最初の相談先をおさえる(地域包括支援センターなど)
  4. 介護保険の申請を検討する
  5. 「どこで・どう暮らしたいか」を家族で話し合う
  6. 在宅介護サービスの種類を知る
  7. 家族の「働き方・休み方」も一緒に設計する
  8. よくある質問(FAQ)

1.まず「一人で抱え込まない」と決める

介護で一番最初に大切なのは、「自分ひとりで全部抱え込まない」と決めることです。

  • 「家族なんだから、自分が頑張らないと」
  • 「親のことを他人に頼むなんて申し訳ない」

こうした思いから、仕事・育児・家事・介護を全部自分で抱え込み、
数ヶ月〜数年後、心身ともに限界になってしまうご家族をたくさん見てきました。

介護は短距離走ではなく、何年も続くかもしれないマラソンです。

だからこそ最初に、次の3つを“マイルール”として決めておきましょう。

  • 専門職(訪問看護・ケアマネジャー・ヘルパー)に早めに頼る
  • 家族でできる範囲を話し合い、役割分担する
  • 「完璧な介護」ではなく「続けられる介護」を目指す

このスタンスが結果的に、ご本人の安心にも、ご家族の健康にもつながります。


2.今の状態を書き出して整理する

いきなり相談窓口に行っても、こちらが状況をうまく説明できないと、
提案されるサービスが少なくなったり、ミスマッチが起こりやすくなります。

まずは紙やスマホのメモでいいので、次の項目をざっくり書き出してみましょう。

  • 現在の病名・持病・通院先
  • いつ頃から、どんな変化が出てきたか
    • 例)転びやすくなった、物忘れが増えた、食事量が減った、トイレが間に合わない など
  • 日常生活で困っていること
    • 入浴/トイレ/食事/歩行/服薬/通院/夜間の見守り…
  • 本人の気持ち・希望
    • 「できれば自宅で暮らしたい」「施設も選択肢として考えている」など
  • 家族構成と、日中そばにいられる人

完璧でなくて大丈夫です。
「なんとなく心配」「ちょっと困っている」レベルでも立派な相談材料になります。


3.最初の相談先をおさえる

― 地域包括支援センター・介護保険窓口・ケアマネジャー

「どこに相談したらいいか分からない」という声は本当に多いです。

代表的な相談先は次のとおりです。

65歳以上の方の場合

  • お住まいの自治体の
    • 地域包括支援センター
    • 介護保険担当窓口

地域包括支援センターは、高齢者と家族のための“総合相談窓口”です。
介護・福祉・医療・権利擁護などを一体的に支援する機関として、全国に5,000か所以上設置されています。厚生労働省+1

▶ 厚生労働省|地域包括ケアシステムと地域包括支援センターについて 厚生労働省

仙台市の場合は、市のサイトに地域ごとの相談窓口が一覧になっています。仙台市公式ウェブサイト+1

▶ 仙台市|地域包括支援センター相談窓口

40〜64歳で介護が必要になった場合

  • 病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)
  • 主治医
  • 地域包括支援センター

40〜64歳でも、特定の病気が原因で要介護状態になった場合には、介護保険の対象になる「第2号被保険者」としてサービスを利用できます。厚生労働省

▶ 厚生労働省|介護保険制度について 厚生労働省

すでにサービスを使っている場合

  • 担当のケアマネジャー(介護支援専門員)

「こんなこと聞いていいのかな?」という内容こそ、
早めに相談することで、選べる選択肢が増えます。


4.介護保険の申請を検討する

介護サービスを本格的に利用していくうえで、多くの場合に必要になるのが**介護保険の申請(要介護認定)**です。

介護保険の大まかな仕組み

  • 65歳以上:原因を問わず、要介護/要支援認定を受けるとサービス利用が可能
  • 40〜64歳:加齢に伴う特定の病気が原因で要介護/要支援認定を受けた場合に利用可厚生労働省
  • サービス利用時の自己負担は、原則1〜3割(所得に応じて変動)かながわ介護・福祉辞典

▶ 参考:厚生労働省|介護保険制度の概要 厚生労働省

申請の流れ(一般的なイメージ)

  1. 市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターへ相談
  2. 本人または家族が「要介護認定申請書」を提出(代行してくれるケースもあり)
  3. 認定調査員による聞き取り調査(自宅や入院先)
  4. 主治医の意見書と合わせて介護認定審査会で判定
  5. 「要介護度」が決まり、ケアマネジャーがケアプランを作成

「難しそう…」と感じるかもしれませんが、
地域包括支援センターやケアマネジャーに相談すれば、具体的な手順を一緒に進めてくれますかながわ介護・福祉辞典


5.「どこで、どう暮らしたいか」を家族で話し合う

介護が必要になったとき、実はもっとも大切なのが

「これからどこで、どんなふうに暮らしたいか?」

という人生全体の方向性です。

たとえば、こんな観点で話し合ってみてください。

  • できるだけ自宅で暮らしたいか、それとも施設も視野に入れるか
  • 一人暮らしを続けたいか、家族と同居したいか
  • 続けていきたい楽しみ・趣味・役割(地域活動・仕事・家事など)は何か
  • 経済的に、どのくらいまでなら無理なく負担できるか

本人が自分の気持ちをうまく言葉にできない場合は、
これまでの口ぐせや大事にしてきた価値観を、家族が代わりに伝えてあげることも立派な「意思決定支援」です。

Uchi careでは、訪問看護・リハビリ・居宅介護支援を通じて、
「その人らしいおうち生活」を大切にしたケアプランづくりを行っています。うちケア+1

うちケア訪問看護リハビリステーションのサービス案内


6.在宅介護サービスの種類を知る

「家で看る」と決めても、家族だけで全部をこなす必要はありません。
在宅で利用できる主なサービスを整理しておきます。

訪問看護

  • 病状の観察・服薬管理・医療処置(点滴・カテーテル管理など)
  • リハビリテーション
  • ご家族への介護相談・精神的サポート
  • 24時間対応の緊急訪問を行っている事業所も

「病院」と「自宅」の間をつなぐ存在として、在宅療養を医療面から支えます。

うちケア訪問看護リハビリステーション|サービス詳細

訪問介護(ホームヘルプ)

  • 食事・入浴・排泄などの身体介護
  • 掃除・洗濯・買い物などの生活援助

通所介護(デイサービス)

  • 日中だけ施設に通い、入浴・食事・リハビリ・レクリエーションなどを受けるサービス
  • ご本人の楽しみづくり・社会参加・体力維持にも役立つ

ショートステイ

  • 数日〜数週間、施設に「お泊まり」するサービス
  • 家族の介護負担を調整する“介護のクッション”として活用しやすい

福祉用具レンタル・住宅改修

  • 介護ベッド・車いす・手すり・スロープなどのレンタル/設置
  • 段差解消・トイレや浴室の手すり設置などの住宅改修

ケアマネジャー(居宅介護支援事業所)

  • 本人・家族の希望を聞き取り
  • 利用するサービスの組み合わせ(ケアプラン)を作成
  • サービス事業所との連絡調整・見直し

介護保険サービスの仕組みや流れは、民間サイトの図解も分かりやすいです。
▶ 例:ラクラク地域包括|介護保険制度の仕組み かながわ介護・福祉辞典


7.家族の「働き方・休み方」も一緒に設計する

見落とされがちですが、介護者側の人生設計も非常に大切です。

  • 仕事はどう続けるか
    • 時短勤務/在宅勤務/部署変更など、職場に相談できることはあるか
  • 兄弟姉妹・親戚との役割分担
    • 「平日の連絡は長女」「通院付き添いは次男」「金銭管理は孫」など
  • 休み方のルールづくり
    • 「週1日は必ず介護から離れる日を作る」
    • 「月に1回はショートステイを利用して家族も休む」
  • 介護者自身の健康管理
    • 持病の通院、睡眠時間、ストレスケア

最初から無理な計画を立てないことが、結果的にご本人のためにもなります。

Uchi careでは、訪問看護・ケアマネ支援だけでなく、地域コミュニティ拠点「UCHINOWA」を通じて、介護予防や家族の集いの場づくりにも取り組んでいます。うちケア+1

【仙台・青葉区】地域と共につくる福祉の拠点が誕生します!(UCHINOWA紹介記事)


8.よくある質問(FAQ)

Q1. 介護保険の相談や、地域包括支援センターへの相談は有料ですか?

A. 相談そのものは無料です。
たとえば仙台市では、地域包括支援センターへの相談は無料で、電話・窓口・自宅訪問などで対応してくれます。仙台市公式ウェブサイト


Q2. まだ要介護認定を受けていない段階で相談してもいいですか?

A. むしろ「まだどうしようか迷っている段階」こそ相談のベストタイミングです。
地域包括支援センターやケアマネジャーは、要介護認定前の「これからどうなるのか不安」という相談も日常的に受けています。


Q3. 入院中に退院の話が出たときは、誰に相談すればよいですか?

A. まずは病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)や看護師に、「在宅で介護を続ける場合の心配事」や「利用できるサービス」を相談してください。
そのうえで、在宅生活を支えるパートナーとして、訪問看護やケアマネジャー、地域包括支援センターにつなげてもらう流れがスムーズです。かながわ介護・福祉辞典

退院後の不安や、訪問看護の役割については、Uchi careのニュース・コラムでも順次発信しています。


まとめ:今日できる「小さな一歩」から始めよう

ここまで読んでくださった今、すべてを一気にやる必要はありません。

今日できる小さな一歩として、たとえば次のどれか一つだけをやってみてください。

  • お住まいの地域名+「地域包括支援センター」で検索し、電話番号をメモする
  • 「もし介護が必要になったら、一緒に考えてほしい」と家族に一言伝える
  • 今感じている不安をスマホのメモに書き出す

介護は、「困ったときに相談できる相手がいる」と思えるだけで、不安がぐっと軽くなります。

もしも家族の介護が必要になったとき、
あなたとご家族が、少しでも落ち着いて選択ができるように。

この記事が、そのための小さな道しるべになればうれしいです。

©️2024 Uchi care Inc.